Making TASSANIC WORKS

ある「楽器吹き」の物語

2011年03月

YEP-321S放浪記

ある日の練習、パートリーダーが新しい楽器を持ってきた。
その楽器は、Willson(ウィルソン)―。

遡ること数週間前―。
パートリーダーが、こんな事を言い出した。
あたしもそろそろ、自分の楽器を買わなくちゃね。
そんな折、指揮者がこんな話を持ちかけてきた。
「私の師匠のプロ奏者が、中古の楽器を売りに出す予定なんだ。誰か、その楽器買わない?」
詳しく聞いてみると、楽器はウィルソン TA2900BS/GP。銀メッキ仕様で、ベル内側のみ金メッキが施されているもの。その奏者がメーカーで直接数本の中から選定してきて、しかもあまり使わなかったため、ほとんど新品同様であるとの事。
私は、楽器を入手してまだ1年も経っていなかったから、この話は見送ることにした。
ところが、パートリーダーが乗り気…まさか、買う気なのか!?
指揮者はさらに、こう付け加えた。
「今度、自衛隊音楽隊のユーフォニアム奏者を講師として呼んで、パートのレッスンをしてもらえることになったから、その時に試奏(試し吹き)させてもらったらどう?」

数日後、そのレッスンが行われた。
団長、パートリーダー、短大生、私の4人と、指揮者が見学ということで参加。
講師の楽器はウィルソン TA2900GP、金メッキ仕様の楽器だ。先述の楽器とは形状が一緒でメッキ材質が違うだけだから、十分参考になるはずだ。
さらにこの日は、ヤマハ YEP-842S も持ってきてくれていた。

パートリーダーは、やはりウィルソンがいいと感じたようだ。
ついでに、私も試奏させてもらう事にした。
TA2900GPは、やはり独特の音色を持っている楽器であった。ただ、私にとっては、高音域において少し抵抗が強すぎると感じられた。
一方、YEP-842Sは、確かに YEP-321S の延長線上にある楽器であることが確認できた。抵抗もちょうどよい。私がもし買うとしたら、こっちだな。

さらに、講師に私の YEP-321S を吹いてもらった。
「この型の楽器がこれほど鳴るとは…この個体は当たりだな。」
おお、それならこの楽器と長く付き合っていけそうだ。
しかし、吹く人によってあれほど音が違うとは…精進あるのみだな。

―さて、時間を戻そう。
パートリーダー、楽器を手にできたことがよほど嬉しい様子。私にこう話しかけてきた。
「Tassanic、あたしとデュエットしようよ。」
よし、受けて立とう―。

続く

雑誌!

今日、10日遅れで「PIPERS(パイパーズ)」が届いた。
定期購読にしているのだが、震災の影響でクロネコメール便が休止状態であったことが原因だ。
こんな状況だから、無事読めるだけでも良しとせねば。

私は、2種類の雑誌を毎月講読している。
それは、「バンドジャーナル」と「パイパーズ」。
バンドジャーナルの記事は、その名の通り、バンド(吹奏楽団体)全体を捉えた見方のものが中心だ。私の場合、本屋で毎月せっせと購入し、流し読みしている感じだ。
一方、パイパーズは、奏者一人ひとりに寄り添った記事が多い。
私は、毎号隅々までじっくり読んでいる。1人の楽器吹きとしての生き方を模索している私にとっては、こちらの方が胸に響いたというわけだ。

パイパーズの最初の1冊は、確か楽器屋さんで見かけて買ったものだと思う。その内容から、楽器吹きとしてのインスピレーションを強く刺激され、毎号購読するようになった次第だ。
さらに、杉原書店(発行元)様からバックナンバーを取り寄せ、無い分に関しては古本屋、果てはヤフオクにまで手を出し、240号以降はすべて所有している。実はまだ、全部は読めていなかったりするのだが(笑)

気に入っている記事は、ロジャー・ボボ氏(テューバ奏者)の連載と、最近では「ともんべ」さんのエッセイかな。
今月号では、ともんべさんの記事でスティーブン・ミード氏(ユーフォニアム奏者)の話題が出ていたが、ミード氏は「FacebookとTwitter用に私の演奏動画を撮ってくれ」と言っていたとか…最先端すぎるだろ(笑)
以前の誌上インタビューでも「私の演奏を聴きたかったら、Youtubeで私の名前で検索してみてくれ」とか言っていたな。
やはり世界的奏者ともなると、そのぐらいの自信と行動力を持って活動していく必要があるんだなと実感。

…ようやく「読書家」カテゴリ(本の話題)の記事が書けた。
こちらもよろしくお願いします。

合奏再開!

本日は、久しぶりの合奏。
仕事が少し長引いたので、遅れて参加。
震災の前からしばらく参加できてなかったので、本当に久しぶりに…私の YEP-842S が火を吹くぜ(笑)

―ところが、今夜は少々事情が違った。
楽団の指揮者が突然、こう言った。
「Tassanic、楽器貸してくれない?」
―何事だ?まさか、フレーズを自分で吹いてみせるつもりか?
ウチの楽団の指揮者は、団内では指揮専門だが、実はユーフォニアム吹きである。ユーフォ何人いるんだ(笑)

…どうやら違ったようだ。よく見ると、ウチのパートにお客さんが。
近くの高校の生徒で、楽器の試奏のために来たとのこと。
それならば、快く貸してあげましょう。
代わりに私が吹くことになったのが、ブージー&ホークスのソヴェリン。これは、指揮者の私物である(「放浪記」で、短大生が借りて吹いている楽器)。
この楽器が、持ち主が言うとおりなかなかの曲者。はっきり言って、音がひどく不均一なのだ。楽器に翻弄されたまま、合奏が終わってしまった。

終了後、指揮者が話しかけてきた。
「この楽器、どうだった?」
「1つひとつの音がまったく違って、吹きこなすには相当慣れないといけないと思います。」
「う〜ん。実際そうなんだよね。」
私の感覚は、どうやら正しいらしい。
ちなみに高校生は、ヤマハとウィルソンで迷ったとのこと。
…ウチの楽団、ゴージャス(笑)

さて、本日はもう1つミッションがあるんだった。
それは、遅れてしまったホワイトデー。
3人にプレゼントする必要があったのだが…よかった、全員いる。
なんという奇跡…大げさか(笑)
無事に完了。コンビニで適当に買ったものだが、それなりに喜んでいただいたようだ。

本日は以上。…オチが無いな(笑)

YEP-321S放浪記

いよいよ、定期演奏会本番。
そこには、何が待ち受けているのだろうか―。

―ようやく、戻ってきたのだ。
それが、私が真っ先に感じた想いだ。
長いブランクの後、迎えた舞台。たとえ地元ではなかったとしても、その喜びは格別である。

定期演奏会は3部構成。
1部は、コンクール課題曲と自由曲。正確には候補曲であり、演奏会本番での感触などを参考にして、後に正式に決定するとのこと。
無事にクリア。
2部は「光の3原色」。TV画面の赤、青、緑にちなんだアニメの曲を3曲演奏。ちなみに、メインプログラムであるZガンダムのイメージカラーは青。
…何とかしてやったぜ(笑)
3部は、ポップスステージ。
最初はファンクな曲を並べて一気に畳み掛ける。ダンサー出陣って、本気か!?
いくぜ、オクターブ上げ!!…それはトランペットの仕事だ(笑)
合間にゆったりした曲を入れ、ノリのいい曲でフィニッシュ!!
その後、アンコールに応えて無事終了。

結論から言えば、私にとっては上々の出来であった。…1月半で準備して、よくやれたもんだ。
…本番の後のドンチャン騒ぎは、楽器界では常識のようだ。

定期演奏会が終わった後の、ある日のこと。
やけに機嫌のよいパートリーダー。その手には、見慣れない楽器ケースが。
…まさか、新しい楽器か!?
メーカーのロゴを確認。その頭文字は、W―。

―!!

続く

練習再開!

「放浪記」は、基本的に私(Tassanic)視点の過去語り。
立場としては、事実を元にしたフィクションとしたい。
素直に過去日記と言いたいところだが、何せ2年前のことなので記憶が不確かな部分が多数。普通に書いていても、事実と異なる可能性があるため。

今回は、放浪記はお休み。
何かあった時は、今回のように放浪記の間に記事を挿入していくつもりだ。

今日は、震災の影響で休みだった楽団の練習が再開された。個人練習だが。
所有する2本の楽器を持ち込む。現在は YEP-842S をメインで使用しているのだが、定期的に YEP-321S も吹いておきたい。
本ブログを執筆する上で、インスピレーションも得ておきたかったしな。

まずはウォーミングアップ。私は、練習で(真面目に)ウォーミングアップをするときは「20 Minute Warm-Up Routine(マイケル・デイヴィス)」を使っている。
この教本、まともに吹くにはなかなかの腕が必要だが、効果は抜群だと私は思っている。
調べてみたら、このシリーズには「15分版」があり、そちらが初心者向けのようだ。「20分版」は中級者向けとのこと。…道理で難しい訳だ。

次は、何吹こうかな。
今後の予定が不透明なため、ソロの曲でも吹こうかと。
P.スパークの曲は、どれを吹いても死ねる(笑)
合間に、今年のコンクール課題曲でも吹いて調子を整える。
…我ながら、不真面目な練習方法だな。5月に定期演奏会を控えているというのに。

最後に、本日参加しているメンバーで軽く合わせることになった。
私以外の参加者は、クラリネットが2人、サックスが3人。
…変わった編成だな(笑)
曲は課題曲が中心。本日の発見は、ユーフォニアムとクラリネットが同じ動きをしている部分が結構あるということ。合奏のときは参考になりそうだ。

とりあえず、久しぶりに楽器が吹けたのがうれしい。
さて、火曜日の合奏練習が楽しみだ。

YEP-321S放浪記

楽団入団の手続きを滞りなく済ませた私。
というか、オーディションとかあるわけじゃないので、入団届けを書いて提出するだけであった。

さて、パートリーダーにユーフォニアムパートのメンバーを確認。
以下のように記述する。
例;Tassanic(男):YEP-321S(ヤマハ)

合奏に参加していたのは以下の3人。
・パートリーダー(女):SOVEREIGN(ベッソン)
・自衛隊員(男):SOVEREIGN(ベッソン)
・短大生(女):SOVEREIGN(ブージー&ホークス)

後、仕事が忙しくて参加できていない2人。
・団長(男):SOVEREIGN(ベッソン)
・教師(女):STANDARD(ベッソン)

団長もユーフォニアム吹きなのか。
それより…1、2、3、4、5…私で6人目!?
多すぎないか!?よく入団できたものだ(笑)
楽団の度量に感謝。

目下の目標は、1ヶ月半後の楽団の定期演奏会となった。
というか、出ていいの?
是非、とのことだったので…必死に練習する羽目になった(笑)
リハビリにしては、なかなか歯ごたえのある曲もあったしな…。Zガンダムに苦しめられるとは。

そしていよいよ、本番を迎えることとなった―。

続く

YEP-321S放浪記

ついに吹奏楽団に乗り込んだ私。
3年ぶりの合奏で見たものは―。

その日の合奏で、ユーフォニアムのメンバーは私以外に3人。
使用楽器を確認する。
SOVEREIGN、SOVEREIGN、SOVEREIGN…って、何ーっ!?
ソヴェリンといったら、下手するとプロでも通用するほどの楽器だ。
それがアマチュアのバンドで普通にあるとは…思わず叫びそうになった(笑)
内訳は、2本がベッソン(イギリス)製、残りがブージー&ホークス製。
恥ずかしながら、私がソヴェリンを間近に見たのはこれが初めてであった。
大学時代に、楽団メンバーが所有していたヤマハの YEP-642S と YEP-842S、楽団所有のベッソン・スタンダードなら見たことがあったのだが。

この面子に、私は YEP-321S で挑むのか…。音色の差を埋めるのは、並大抵の事ではないぞ…。
何はともあれ、合奏開始。
そもそも、鈍ったカンを取り戻すだけで精一杯と思われた。
しかし、いざ始まってみると…過去の貯金がまだ残っていたようだ。
楽譜が初見であるという不利はあるものの、何とかついていくことはできた。
まあ、コンクールの課題曲だったしな。

メンバーからは、このように評価された。
「よく聞いてみると確かに音色は違うが、それでいて合わせられるってすごいな。」
そういえば、私は大学時代に前述のベッソン、ヤマハの楽器と普通に合奏していたな。
冷静に考えれば、自分よりも上位クラスの楽器に音を合わせるのは、私にしてみれば日常だったのだ。
しかし、ソヴェリンはすげえな…。

合奏終了後、自己紹介。
「今日は見学のつもりだったのですが、すでに吹いてます。さらに言うなら、入団する気満々です(笑)」
明らかに駄目でない限りは入団する気でいたし、実際、楽団の暖かな雰囲気も気に入ったのでな。

晴れてこの楽団に入団することとなった私。
この先、どんな舞台が待ち受けているのか…?

続く

YEP-321S放浪記

私は、とある吹奏楽団のユーフォニアム吹きである。
吹奏楽との出会いは、中学時代まで遡る。
当時はトロンボーンを担当した。
高校時代、ユーフォニアムと運命的な出会いを果たす。
それから、大学時代までユーフォニアムを演奏した。

大学卒業後、就職。
ここで初めて、生まれ育った町を離れる。
その理由は、何の後ろ盾もない土地で、吹奏楽活動をどこまでやれるのかということを確かめたかったからである。
目星を付けていた楽団はあったが、どうするかは仕事に慣れてから考えるつもりでいた。
しかし、現実は…残業に次ぐ残業の日々。
平日の練習に参加することなど、到底不可能であった。

そうして、就職してから3年になろうかという時、転機は訪れる。
リーマンショックの煽りを受け、勤め先で大規模な人事異動があったのだ。
私はこのとき、比較的残業が少ない部署に異動となった。
ようやく、チャンスが来たのだ。
私は即座に、「見学希望」のメールを楽団に送信した―。

平成21年4月―。
忘れもしない、火曜第二週。
自前の YEP-321S 片手に楽団に乗り込んだ。
その想いは、道場破りをする格闘家の昂りに似て―。

「こんにちは、見学に来ました。実は、楽器を持ってきているのですが…。」
「それなら、合奏に参加してみてはどうですか。」

なんと、いきなり合奏に参加することに。
実に3年ぶりである。ブランクの影響は凄まじく、音楽記号の名称「フェルマータ」を思い出せなかった程であった。
席に着き、周りを眺める。
さて、パートのメンバーはどんな楽器を使っているのか。
私はそこで、いわゆる一般バンドというものに対する認識の甘さを知ることとなる。

私を迎え撃ったのは、3本の SOVEREIGN(ソヴェリン)―。

続く

YEP-321S放浪記 序章

「中学校に入学したら、吹奏楽部に入りなさい。」
幼き頃、我が母がよく言っていた。

その言葉通り、中学校に入ってからすぐに部活見学に行ったのが、私と吹奏楽の出会いである。
そこでは、3年間トロンボーンを担当した。

その後、某県立高等学校に進学。
友達に引っ張られて、吹奏楽部に入部。
当然、トロンボーンを続けるものと思っていた。
しかし、メンバーが余り気味とのこと。
そこで、ある先輩がこう言った。

「君、ユーフォやらないかい?」

「はい。」

何を思ったか、二つ返事でOKしてしまった私。
これが、私とユーフォニアムの出会いとなる。
楽器は、学校所有の YAMAHA YEP-201、後に YEP-321 を使用。

3年間の高校生活の後、某国立大学に進学。
この時は、自らの意思で吹奏楽を続ける事を選択。
同期では一番乗りで、大学の吹奏楽団に入団した。
ここでようやく、楽団所有の YEP-321S を演奏する機会に恵まれる。

私が YEP-321S を気に入った理由は、サイドアクションの楽器と違い、左手を100%楽器の支えに振り分けられること。
何せ、「走りながらスーパーマリオのメインテーマを吹く」とか無茶な真似をしていたからな…。
4年間、楽団で演奏しながら、ぼんやりとではあるが「一生ユーフォニアムを吹き続けるんだろうな」と思うようになる。

卒業後、某中小企業に就職。
さて、どうなったか。

続く

始動!

かつて仕事仲間数人で立ち上げたが…放置状態(笑)

…だから、乗っ取った。

そんな感じで始まる当ブログ。

メインコンテンツは以下の2つを予定。
・ある「楽器吹き」の物語‐楽器を吹いて感じたこと。
・楽器吹きにして読書家‐読書を通して感じたこと。

とりあえず、いろいろ書いてみようと思う。
よろしく。
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