創作に携わる者は、走り続けなければいけないのだろうか―。
やはり、そうなのだろう。立ち止まってしまったら、何も生み出せないのだから―。

先日、ウチの楽団にてある楽譜が配布された。
それは、とても素敵で、ちょっと風変わりなマーチ。
変拍子があったり、トロンボーンの 1st よりも 2nd の方がスライドワークが大変な部分があったり…なかなか奏者にとって挑戦的な曲でもある。
この作品、どうやら、地元出身の作曲家の手によるものらしい。
私の住んでいる街から、そんな人が出ているとは…しかも、聞くところによると私と同い年(アラサーです)…すごい話だ。

さて、今回はその作曲家さんを迎えることとなった。
楽譜が配布された時点から実際の演奏を聴かせたいという話があったが、それが実現した形だ。
その方と同行していた、プロのファゴット奏者さんも合奏に参加することとなった。
早速、合奏開始。―ファゴットさん、さすがです。ウチの指揮者もご満悦の様子である。
この曲は、油断していると置いていかれる。音をロックオンするように、特に、弱起の音に注意して吹いていく。
要所要所で区切り、指揮者が作曲家さんに意見を求める。
作曲家さん、音の長さの根拠、フレーズの流れなどについて丁寧に受け答えする。
その言葉の端々に、自作への情熱、そして音楽への情熱が感じられる。―我々も、応えなければ。
結果として、なかなか有意義な合奏となった。

終了後はやっぱり飲み会。地元のためか、作曲家さんは饒舌である。
場の話題が吹奏楽コンクールの課題曲になってきたとき、こういう一幕があった。
作曲家さん、この地区が地元なだけあり、ウチの楽団に知り合いが何人かいるようだ。
どうやら、ウチのユーフォニアムのパートリーダーと同じ高校にいたらしい。色々語っていたが、特にこの一節が耳に残った。
「彼女はスタープレーヤーだった。特に、『道祖神の詩』のソロは素晴らしかった―。」

『道祖神の詩』…だと!?私は、あることを思い出した―。
それは、私が高校生だった時の話。当時の吹奏楽部顧問が、こう言った。
「この曲にはユーフォニアムのソロがあるのだが、吹けるか?」
私は一瞬迷い、そして…
「さすがにコンクールでは、危ないかもしれません…。」
…ああ、今の私では考えられないヘタレっぷり。
それを聞いた顧問、「じゃあ別な曲にするか。」
―私の高校時代、三大敗北の内の一つである。
当時、私はまだパートリーダーには出会っていない。
しかし、間接的にではあるが…このエピソードによって黒星が一つ増えたか…?(笑)




さて、長らく放置状態であった『放浪記』。
色々と書いてみたいエピソードが出てきたので、そちらから書き進めてみる事にする。
せっかくいい刺激を受けたのだ。私も、走り出さなくては―。
以下予告。そのタイトルは―。

YEP-842S放浪記 復活編

―バカな!?私がトロンボーンだと!?
新たなるパートで、繰り広げられる激闘!
そして、Tassanic はユーフォニアムパートに戻れるのか!?
乞うご期待!!